ガバペンチン(GBP):Gabapentin

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ガバペンチン その他

A-2】抗けいれん薬、第3世代抗てんかん薬。興奮系抑制。抑制系増強
 フェノバールやゾニサミドなどの抗てんかん薬でコントロールできないてんかんに併用する。
 神経疼痛治療にも用いられる。

用法・用量

犬:

てんかん:
 2.5-5 mg/kg PO q8-12h
 10-20 mg/kg PO TID [9]
周術期疼痛(補助的薬剤)
 10 mg/kg PO (術前2時間前)[1]
 ※オピオイドと併用
慢性疼痛(補助的薬剤):
 5-10 mg/kg PO q8-12h [1]
抗神経疼痛:
 5-10 mg/kg PO BID
 10 mg/kg PO q8h [4][5]
慢性気管支炎時咳嗽:
 2-5 mg/kg PO TID
 ※鎮咳効果はオピオイドに比較して弱い。
不安・恐怖
 10-30 mg/kg PO q8-12h
夜間不安:
 5-50 mg/kg q8-12h 必要に応じて [7] 
 効果発現まで4時間以上
来院前鎮静・輸送:
 10-40 mg/kg PO
 ※最大の鎮静効果を得るには前夜から投与
チル プロトコル:[3]
 ※メラトニンアセプロマジンと併用
 来院前日 20-25 mg/kg PO
 当日 20-25 mg/kg PO 少なくとも来院の1-2h前に投与
来院ストレス:
 前日と当日 20-30 mg/kg PO(最大50mg/kg)[8]
 ※単独では不十分な場合は、20 mg/kg〜とトラゾドン(5-12 mg/kg)の併用を検討する
認知機能障害:[10]
 10-30 mg/kg PO BID-TID
持続性勃起症:[11]
 10-20 mg/kg PO q8-12h

猫:

てんかん:
 2.5-5 mg/kg PO q8-12h
 5-10 mg/kg PO TID(20 mgまで増量可能)
 10-20 mg/kg PO TID [9]
周術期疼痛(補助的薬剤)
 合計50 mg PO (術前12時間前と1-2時間前)[1]
 ※オピオイドと併用
慢性疼痛(補助的薬剤)
 3-5 mg/kgで開始し、5-10 mg/kg PO q8-12h [1]
 ※治療効果に応じて投与量を増減
 ※慢性腎臓病の猫には、投与量を減らすことを推奨。
抗神経疼痛:
 3 mg/kg PO SIDから開始、5-10 mg/kg PO BIDまで増量可能
 8 mg/kg PO q6h
不安・恐怖:
 5-10 mg/kg PO q8-12h
来院前鎮静・輸送
 10-20 mg/kgあるいは50-100 mg/cat PO(来院1-2時間前に投与)
 50-200 mg/cat PO(90分前)[1]
慢性膵炎:
 5-10 mg/kg PO BID-TID [2]
認知機能障害:[10]
 5-20 mg/kg PO SID-TID

うさぎ:

フェレット:

ハリネズミ:

齧歯類:

鳥類:

爬虫類:

参考事項

禁忌:

 人用のガバペンチンシロップはキシリトールが配合されているため、使用を避けること。

注意事項:

 疼痛補助薬としては、治療反応までしばしば数週間を要するので、時間をかけて漸減することが推奨される。
 腎臓を介して体外に排出されるため、腎不全のある患者では副作用の増加(例:鎮静、低血圧)が考えられるため、慎重に使用する必要がある。
 ヒト用内服液剤には犬に対して毒性のあるキシリトールが含まれているので注意。
 低い頻度で投与すると、血漿中濃度が不十分となり、効果が得られない可能性があるため、必要に応じて投与する。

副作用:

 鎮静(軽度)、運動失調、食欲増加

相互作用:

 他の薬剤と併用可能。

その他:

 作用機序は完全に解明されていない。
 肝臓の代謝系とは無関係に尿中に排泄されるため、肝障害もある動物でも使用可能。
 頓服が可能。鎮静効果あり。
半減期:
 犬 3〜4時間、猫 不明
作用点:
 GABAトランスポーター、電位依存性カルシウムチャンネル

参考資料

1. 2022 WSAVA guidelines for the recognition, assessment and treatment of pain
2. 新 伴侶動物治療指針 1;130-137:猫の膵炎
3. Chill Protocol to Manage Aggressive & Fearful Dogs
4. Top 5 Uses for Gabapentin in Dogs & Cats
5. Pharmacokinetics of oral gabapentin in greyhound dogs
6. Pharmacokinetics of gabapentin in cats
7. Top 5 Tips for Managing Nocturnal Anxiety in Geriatric Dogs
8. Gabapentin for Canine Stress at the Clinic
9. 犬と猫のエマージェンシー対応
10. 犬と猫の高齢性認知機能不全
11. Ettinger’s Textbook of Veterinary Internal Medicine 9th Ed

[薬剤添付文書]

[参考文献等]

<1> グレート・デンの原発性起立性振戦 
<2> 犬の環椎後頭関節の重複を伴う頭頸接合部の奇形の外科的安定化 
<3> ダンシング・マルチーズ病 
<4> あなたの診断は何ですか? 滑膜嚢胞 
<5> 前肢の断脚手術を受けている犬における術後鎮痛の補助薬としてのガバペンチンの周術期投与に対する臨床評価 
<6> 筋無力症犬における食道圧上昇を伴うアカラジア様疾患 
<7> 今月の動物行動学症例 尾追い行動に対する動機は多因子である可能性が最も高いと考えられた 
<8> 今月のECG ペースメーカーの設置に関連した回帰収縮 
<9> あなたの神経学的診断は何ですか?犬の脊髄髄膜腫 
<10> 今月の動物行動学症例 
<11> ガバペンチンの単回受診前投与が猫の輸送中および病院での検査中のストレスサインに与える効果
<12> 今月の動物行動学症例 
<13> あなたの神経学的診断は何ですか? 
<14> 臨床における病理学 犬における脊髄(異所性)腎芽腫
<15> あなたの神経学的診断は何ですか?
<16> 臨床における病理学 犬の甲状腺の黒色色素沈着を引き起こしたミノサイクリン 
<17> ミニチュアアメリカンシェパードの粥状動脈硬化症に関連する指趾の虚血性壊死と高脂血症
<18> 四肢の骨肉腫に罹患した犬におけるゾレドロン酸に関連する顎の骨壊死 
<19> 獣医歯科診療における画像診断 犬の歯内疾患 
<20> 犬の先天性胸椎椎体奇形に対する非外科的治療の転帰:13症例(2009年から2016年まで)
<21> あなたの神経学的診断は何ですか? 
<22> 今月の動物行動症例 
<23> 臨床における病理学 
<24> あなたの診断は何ですか?猫が動きたがらない原因となる食道後部膿瘍 
<25> 獣医歯科診療における画像診断
<26> 猫における経皮的ガバペンチンに関する予備研究 
<27> 動物病院にて検査中の猫の恐怖性攻撃行動に対するガバペンチンの単回経口投与の効果に関する臨床評価 
<28> 経前頭開頭術後に頭蓋内循環血液量減少が疑われた犬の磁気共鳴画像診断所見および臨床管理
<29> 犬における原発性起立性振戦および起立性振戦プラス症候群:60例(2003-2020)
<30> 動物病院での診察中の犬における単回にて経口投与したガバペンチンの効果:二重盲検、プラセボ対照研究 
<31> 今月の動物行動科症例 
<32> 今月の動物行動科症例 
<33> 臨床における病理学 
<34> 発作性障害に罹患した犬に対する代替的な抗痙攣剤 
<35> 3頭の猫の筋骨格系疾患および外傷に対するガバペンチンの長期的な使用 
<36> 3頭の猫の周術期の疼痛に対する集学的鎮痛 
<37> 糖尿病を罹患していない先端巨大症の猫における坐骨神経障害 

[WR2305,VQ2305:ガバペンチン]

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